シーメンスの尿中アルブミン測定試薬は、腎疾患の早期発見に有効な
アルブミン指数(尿中アルブミン/クレアチニン比)が分かります。
慢性の高血糖状態が続くことにより引き起こされる細小血管障害のひとつである糖尿病性腎症は、臨床的には蛋白尿(初期には微量アルブミン尿)、腎機能障害、高血圧、浮腫などを呈し、最終的に腎不全に至ります。
近年、腎不全状態となり、新規に透析療法導入となる患者の40%強は糖尿病性腎症の進展によるものです。
試験紙法で尿蛋白が陽性になってからでは、糸球体硬化の進行が不可逆となります。早期発見のマーカーとして尿中の微量アルブミンが指標として認められてきました。
糖尿病性腎症病期分類(下図)
a 診療にあたっては糖尿病性腎症早期診断基準(糖尿病性腎症合同委員会報:糖尿病48(10):757~759, 2005)を参照
b 第2期では正常血圧者でも血圧上昇を認めることがあり、また微量アルブミン尿に対し一部降圧剤の有効性が報告されている
c 持続性蛋白尿約1g/日以上、GFR(Ccr)約60mL/分以下を目安とする
d 透析療法導入に関しては、長期透析療法の適応基準(厚生省平成2年度糖尿病調査報告書p252-2561)を参照
糖尿病性腎症を的確に診断するためには、随時尿を用いて尿中のアルブミン濃度とクレアチニン濃度を定量してアルブミン指数(mg/g・アルブミン)を算出します。
糖尿病性腎症早期診断基準
| 測定対象 | 試験紙法で尿蛋白陰性か陽性(1+程度)の糖尿病患者を対象とする |
| 必須事項 | 3回測定して2回以上で尿中アルブミン値が30~299mg/g・クレアチニンであれば微量アルブミン尿と判定する |
| 参考事項 | 時間尿で判定する場合は ・尿中アルブミン排泄率 30~299mg/日または20~199μg/分 ・尿中IV型コラーゲン 7~8μg/g・クレアチニン ・腎サイズ 腎肥大 |
| 注意事項 | (1)高血圧(良性腎硬化症)、高度肥満、メタボリック症候群、尿路系異常・尿路感染症、うっ血性心不全などでも微量アルブミン尿を認めることがある (2)高度の希釈尿、妊娠中・月経時の女性、過度な運動後・疲労・感冒などの条件下では検査を控える (3)定性法で微量アルブミン尿を判定するのはスクリーニングの場合に限り、後日必ず上記定量法で確認する (4)血糖や血圧コントロールが不良な場合、微量アルブミン尿の判定は避ける |
(日本糖尿病学会・日本腎臓学会、糖尿病性腎症合同委員会:糖尿病性腎症の新しい早期診断基準(2005)